これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2017年9月24日「自分の命の重さ」マルコによる福音書8章31~9章1節

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 前回弟子たちを代表してぺトロが、「あなたはキリストです」と告白しました。主イエスはその告白を受けて、今まで語ってこられなかった新しいことを教え始めます。31・32節前半。まさにどれほど弟子たちの期待と異なる「キリスト」であるかを、神がどのような方としてキリストをお送りになられているのかを語ります。この先も繰り返し何回も教えられますが、分かりません。今回も弟子たちを代表してペトロがいさめます。32節後半。実は、30節の「戒められた」もこの節の「いさめ始めた」も33節の「叱って」も同じ言葉です。主イエスがなさるはずの「戒める、叱る、いさめる」ことをペトロが主イエスの言葉が分からないでしてしまいます。主イエスは厳しく叱ります。33節。この「引き下がれ」は、遠くへ排斥することではなく、「自分の後ろへ下がれ」です。主イエスが最初に四人の弟子たちに「わたしについて来なさい」と仰った言葉です。(まだ今は理解できない)神の御心よりも、(自分たちが勝手に思い描く)人間の考えを優先して、でしゃばって主イエスの前に出てしまうペトロに対して、主イエスは元の位置へ、主イエスの後ろへ、主イエスに従う所へ、戻りなさいと仰います。それだから、群衆をも呼び寄せて、主イエスに従うとはどういうことか、教えます。34~37節。まず自分の命(魂)の大切さ・重さに気が付くことです。そしてだからこそ、この信仰の逆説(救いたいと思う者は失い…)を生きることができます。自分の十字架を背負って喜んで生きる、主イエスの後に従って生きることができます。さああなたも、神が聖霊によって与えてくださる十字架を喜んで担いましょう。そこでは、38節・9章1節の約束の言葉を自分のこととして喜ぶことができます。神の国(支配)は、力にあふれて現れています。