これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2019年1月6日「平和を追い求めよ」(詩編34編)

 今日は、ローズンゲン(日々の聖句)の年の聖句です。15節の後半、「平和を尋ね求め、追い求めよ」。最初に、「289版の序」を紹介いたします。ここにヘルンフート兄弟団の思いを聞くことができます。……。
 今日の聖書箇所、詩編34編は、感謝の賛美の歌です。しかも日本でいういろは歌の形なので、若干無理がありますが、実によく編まれています。2~8節でまず、主が答え助けてくださったことに対する感謝、賛美があります。そして9節前半は、この詩で最も有名な言葉でしょう。私たちが主の救いに与り洗礼を受けたのに、なぜ未だにこの罪と悪に満ちた世界に生き続けるのか。一つには、伝道の使命があるでしょう。しかしまた同時に私たちは、この世界で、主の恵み深さを「味わい、見」るためです。9~1 1節で、詩人は、主を畏れる人に与えられる確かさを語ります。
 そして、12節から、箴言やコヘレトの言葉に似て、訓戒になります。12~15節。15節の前半で勧められていることは、主イエス、そして新約聖書の全体が勧める悪と善への、私たち神を畏れ敬う者たちの対処です。悪は、戦って倒すべき相手ではありません。なぜならそのとき、私たちもまた悪になってしまう危険が非常に大きいからです。そして善は倦むことなく追求すべきものです。
 後半が、今年の年の聖句になります。「序」にありますように、確かにこれは、「一見、非常に平凡で当たり前に思え」ます。しかしそうではありません。何と多くの集団エゴイズムがはびこっていることでしょう(○○ファーストのような)。それは、平和の礎となる信頼と協調を壊していきます。殆どの戦争が「平和のため」と主張してはじめられてきました。どんなに小さくても私たち自身から平和を追い求める歩みをなしていきましょう。私たち教会はそのことを主から主のからだとして委ねられているのですから。