これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2018年5月20日「イエスは主」(コリントの信徒への手紙一12章1~11節)

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 今日は講解説教をお休みして、聖霊に関する聖書箇所です。実はこのコリントの信徒への手紙の箇所は、14章まで続きます。しかしその文章の流れ・文脈を丁寧に扱うのは、いつかこのコリントの信徒への手紙を講解説教する時に致しまして、今日は聖霊ということに集中しましょう。4節以下には、聖霊によって与えられる様々な賜物について書かれています。4~11節。聖霊が、様々な賜物を自由に一人一人に分け与えます(だからその賜物を与えられた人の手柄や誇りになるはずはありません)。そして7節。「一人は皆のために、皆は一人のために」というスローガンが流行ったこともありましたが、それと似ています。同じ神がすべてのことをなさいます(6節)。それを教会は具体的に、聖霊によって与えられた賜物を用いて、この世界で実現していきます。
 その時に知っておくべき大切なことが3節にあります。私が出身教会でまだ信徒として教会生活を送っておりました頃、一つの疑問がありました。それは、教会で牧師の口から聖霊について語られることが実に少ないことでした。だからなぜなのか、率直に牧師に尋ねました。その時に示されたのが、この3節後半です。聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えない。ここにこそ、聖霊について知っておかなければならない要点があります。もしも「イエスは主である」と告白して、教会に連なるならば、その人は(本人の自覚の有無に関係なく)聖霊の働きを受けています。イエスは主であるという告白は、最も基本的で単純な信仰告白です。しかしこの告白にこそ、私達全てのキリスト者の一致・協力の根拠があります。相手もまた自分と同じように聖霊の働きによると信頼できるからです。今日、教会のお誕生日である聖霊降臨日には、聖霊とは何か、聖霊の働きは何か、思い巡らしてみましょう。