これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2022年10月2日「愛によって」(エフェソの信徒への手紙4章14~16節)

 今日の聖書箇所では、最初の14節と後半の15・16節が対比されています。前々回に、主の招きに相応しく歩むことの大切さが語られ、前回はそれがどのようであるかが描かれていました。今日はその続きで、まず主の招きに相応しく歩まない者、成長しない者の様子が描かれます。14節です。ここで描かれているのは、未熟な者、成長しない者の様子です。具体的にここではグノーシスの方々のことが描かれているという読み方もあります。ただそれに限らず、前回みましたのとは逆の、信仰の成長をしない者たちの姿でしょう。いつの時代にも、「人々を誤りに導こうとする悪賢い人間」はいます。例えば、マインド・コントロールを駆使して、信じる者を奴隷化してしまう新興宗教は、今も活動しています。そういうものにもてあそばれたり引き回されたりしないためには、基本的なマインド・コントロールの手法を知っておくことも大切です。しかしそれ以上に、健全な成長していく信仰を生きることが大切です。
 後半15・16節です。ここでもポイント・要は、愛です。冷たい真理は、時に人を裁き切り裂き立ち直れないほどに攻撃してしまうものです。しかし私達の語る真理は、愛に根ざしています。必ずうまくいくわけではないとしても、私達は人を裁いておとしめるために真理を語ることはありません。常に愛に根ざして、聞き手の充足と成長を願って語ります。そしてそれは、一人ひとりの成長であると同時に、教会全体の成長です。
 さあ、私達を育ててくださる、成長させてくださる神に信頼して新しい一週間を歩みましょう。