これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2023年2月12日「平和と信仰を伴う愛」(エフェソの信徒への手紙6章21~24節)

https://www.dropbox.com/s/dl=0

 しばらく共に読んできましたエフェソの信徒への手紙も、今日で終ります。次回からルカによる福音書の講解説教です。今日の聖書箇所は、結びの言葉、最後の挨拶の言葉です。前半は、ティキコを送ることについてです。21・22節です。パウロがこの手紙を書いたのだとすると、自分の代わりにティキコを送って、人々を励まそうとしたのだということです。またパウロの弟子たちの誰かが書いたのだとすると、パウロが様々な手紙でしているのを真似して、こういうことを書いたのだということでしょう。いずれにせよ、現代のような交通手段(飛行機や電車など)もなく、通信手段もない時代ですから、自分の代わりに信頼できる人を送るというのは普通のことでした。
 次が本当に最後の挨拶です。23・24節です。説教題を決めてから大分経って、この題だと誤解があるかもしれないと思いました。ここは、平和と愛があるように、と語っています。そして愛を修飾する言葉として「信仰を伴う」があります。平和と信仰、この二つが伴う、愛、ではありません。また伴うというのは、別の訳し方をすると、信仰によってもたらされるとも捉えることができます。私達人間の愛は、いつだって不完全です。神のように愛することはできません。ただ信仰によって、私達の愛は、優れたものになっていきます。それは、私達人間からのものではありません。「父である神は主イエス・キリストから」のものです。そうして私達は、「恵みがあるように」と祈ります。