これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2021年12月19日「皆共に喜び歌う」(イザヤ書52章7~14節)

 クリスマス、おめでとうございます!
 今日はマタイの講解説教をお休みして、聖書日課のクリスマスの聖書箇所です。最初の7節は、ローマの信徒への手紙10章に引用されていますので、聞いたことがあるという方も多いでしょう。まず7節です。イザヤ書は、一般に、三つの部分からなっていると考えられます。第一イザヤ(39章まで)と第二イザヤ(40~55章)と第三イザヤ(56章以降)です。第二イザヤは、捕囚民に対して、捕囚からの解放を告げます。今は、バビロン捕囚の困難・苦難・苦しみの中にあるけれども、それがずっと続くことはない、必ず神による解放があるのだ、というのです。捕囚の中にあって、しかし、将来の豊かなビジョンによって、今既に喜び歌います。8~10節です。皆共に喜び祝います。現代の私達も同じではないでしょうか。反民主的な勢力が力をもっています。新型コロナは、どこまで猛威を振るうのでしょう。更には、私達人間の罪の結果ですが、気候変動による様々な影響があります。
 しかし私達は、アドベントに御子のご降誕を待ち望む中で、再臨と終末を待ち望み続けることを学び直します。そのような私達を導くのは、主なる神です。12節後半です。これは、主イエスの復活の際のメッセージでもありました。13・14節は、主イエスの十字架と復活を示唆しています。初代教会の人々は、(旧約)聖書を丁寧に検証しました。主イエスのことが、隠された仕方で書かれているのではないかと思ったからです。そうして見つけた箇所の一つが、この箇所です。
 私達はなぜ毎年クリスマスを祝うのでしょう。この方の十字架と復活のゆえです。そのはじまりが御子のご降誕です。さあ今年も皆共に喜び歌いましょう。