これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2022年8月21日「同じ約束にあずかる」(エフェソの信徒への手紙3章1~6節)

 今日の聖書箇所は、実は大分先まで繋がっています。まず1節です。わたしパウロは、と、語って、その続きは恐らくは14節で、祈ります、です。そして1節の内容から、2節以降が挿入されていきます。パウロは、自分が異邦人のために特別に召し出されているという自覚をもっていました。この手紙を書いたのが、パウロだとすると、その自分自身の自覚をここに書いています。パウロに近い弟子が書いたのであれば、弟子はパウロ先生の自覚を当然知っていたでしょうから、そのことを書いたのだということです。
 2~4節をみましょう。秘められた計画、キリストによって実現する計画をパウロは啓示によって知りました。それだから、パウロは異邦人への使徒として、その生涯をかけて働きました。その中身は、ユダヤ人だけではなくて、異邦人もまた神の民にされる、救いの恵みにあずかることができるというものです。最後の2節、5・6節です。「使徒たちや預言者たちに啓示された」とありますが、これは限定しているのではなくて、使徒預言者を通して私達に示されるということでしょう。
 そして6節で、福音によってキリスト・イエスにおいて、私達異邦人は、三つのことを約束されています。まず第一に、約束されたものを一緒に受け継ぐものです。何を受け継ぐかといえば、神の国、新しい天と地です。そして第二に、同じ体に属する者です。2章にありますように、主イエスの出来事は、ユダヤ人と異邦人の間にある隔ての壁を取り壊しました。実際には、ユダヤ人教会と異邦人教会には様々な違いがあります。また異邦人教会の中でも、様々な違いはあります。しかしそれでも、同じ一つの体ということのできる根拠が、キリストご自身です。そしてさらに、同じ約束にあずかる者です。この神の、同じ約束が将来へ向けてあるので、私達は神の民として生きることができます。
 さあ新しい一週間、同じ約束にあずかることのできる喜びと感謝をもって歩みましょう。