これまでの説教

日本基督教団幕張教会 早乙女哲自牧師

2022年12月4日「今日、実現した」(ルカ4章14~21節エフェソの信徒への手紙5章~21節)

 

 今日の聖書箇所は、主イエスが洗礼を受けられ、誘惑を受け、ガリラヤで伝道をはじめられたところです。14・15節です。それから主イエスはお育ちになられたナザレに行きます。16節です。当時の礼拝は、私達の礼拝と異なりまして、参加者が聖書を朗読してメッセージを語ります。主イエスもまた、当時の習慣にそって、そのようになさろうとして立ち上がりました。そのときの聖書箇所は、イザヤでした。17~19節です。このイザヤの言葉自体は、終末の言葉でしょう。しかしまた、主イエスが生まれて、今地上で活動をなさっておられる、そのことの類比でもあります。主イエスがいらしたことによって、完全な実現は終末を待たなければならないけれども、今既に起こっている事柄です。確かに主の霊はキリストの上におられ、貧しい人々は福音を告げ知らされます。神は主イエスに油を注がれました。さらに解放と自由がここにあります。恵みの年は確かに来はじめています。
 だから主イエスは話しはじめられました。20・21節です。残念ながら、ナザレの人々の多くは、主イエスを歓迎せず、受け入れないので、町から追い出されて、崖から落とされそうになります。が、それは今日の聖書箇所よりも後の部分です。主イエスはどういう意味で、「今日、実現した」と仰るのでしょうか。主イエスがおられるところでは、この終末の出来事、将来の出来事が起こりはじめています。今、私達は礼拝を献げるにあたって、ここに主イエスもおられると信じています。だからここで、イザヤの預言は実現しています。さあ新しい一週間、この主と共に生きましょう。